ここ数年、あちこちで耳にするようになった「オウンドメディア」という言葉ですが、オウンドメディアという言葉の意味や、何のために運営しているのか、ということがいまいちよくわかっていない人も多いのではないでしょうか。
今回は、オウンドメディアの意味と、具体例、そしてオウンドメディアを運営する目的などについて紹介していきます。
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オウンドメディアとは
オウンドメディアとは、英語でOwned Mediaと書きます。Ownedは、所有するという意味です。
日本語でもオーナーという言葉は一般的に使われていますが所有(Own)する人(er)でOwnerとなります。
ここからもわかるようにオウンドメディアとは、直訳すると所有するメディア、ですから広い意味でのオウンドメディアは、自社で所有しているメディアのことを指します。
メディアといってもかなり広い意味があるので、自社サイトはもちろん、例えばスーパーが配っているチラシも広い意味ではオウンドメディアです。
とはいえ、実際のところ、オウンドメディアといえば自社で運営しているサイト、特にブログのように自社製品や会社の魅力などについて発信をおこなっているもののことをオウンドメディアと呼ぶのが一般的ではないでしょうか。
飲食店で言うと、ぐるなびや食べログなどの情報サイトに、店舗情報やメニューなどを載せているのは、自社が所有しているわけではないのでオウンドメディアとは呼べません。
一方、自分たちでサイトを立ち上げ、そこで店のこだわりや仕入れ方法、おすすめのメニューなどを発信していれば、それはオウンドメディアと呼べるでしょう。
オウンドメディアの具体例
オウンドメディアがどのようなものかわかりましたか?
なんとなくは理解してもらえたとは思いますが、まだいまいちイメージしにくいと思いますので、様々な企業が運営しているオウンドメディアをいくつか紹介していこうと思います。
CocaCola Journy
日本コカ・コーラが運営しているオウンドメディアです。
自社製品の単純な情報はもちろんですが、いろはす天然水のペットボトルを100%リサイクルペットにするなど、自社の取り組みなどについても発信しています。
参考:https://www.cocacola.co.jp/
DMM英会話Blog
DMM英会話が運営しているオウンドメディアです。
「デイティブがよく使う英語の口癖25選」といったコラムから、海外で活躍するサッカー選手へのインタビュー記事など、英会話に興味を持つような内容を発信しています。
参考:https://eikaiwa.dmm.com/blog/
suumoジャーナル
賃貸マンションなどを検索できるアプリsuumoを手掛けるリクルート住まいカンパニーが運営しているオウンドメディアです。
「住みたい街ランキング」などといった地域にまつわるコラムから、住宅ローンなどマネー制度、住まいの雑学など、暮らしにまつわる内容を発信しています。
オウンドメディアを運営する目的・理由
これで実際にオウンドメディアがどのようなものか、具体的にイメージができたと思います。
上で紹介したのはほんの一部で、今では数えきれないほどの企業がオウンドメディアを運営しています。
では、わざわざ自社でサイトを持つのはなぜなのでしょうか。オウンドメディアを運営する理由をいくつか紹介します。
広告を他社に頼らなくても良い
先ほど挙げたような大企業のオウンドメディアでは、このような目的が多いのではないでしょうか。
テレビCMなどは数十秒放映するだけで何十万円、何百万円という費用が必要になってきます。本当に伝えたい内容がたくさんあったとしても、伝えられるのはほんの一部です。
少し前までは、日本中に宣伝しようと思うと、テレビや新聞といったマスメディアに頼る以外に方法はありませんでした。
しかし今は誰だって日本中どころか世界中に発信することができる世の中です。
すでに十分な知名度を持つ大企業であれば、他社に頼らずに自社の広告を行うことができるのはとんでもないメリットです。
知ってもらう
先ほど紹介したような、日本コカ・コーラやDMM、リクルートなどは日本人なら誰でも知っているような大企業です。
しかし、オウンドメディアを運営しているのは大企業だけではありません。むしろ中小企業や、個人事業主の方が、オウンドメディア上手く活用すれば、その恩恵を受けることができます。
先ほども言いましたが、今は誰だって世界中に発信することができる時代です。
SNSで、全く知らない誰かの書いたブログが回ってくることも少なくありませんし、そうやって知らない人の考えや生活を知ることだってあります。
オウンドメディアを上手く活用すれば、日本中、世界中の人々に自社を知ってもらうことができるのです。
それがすぐに購買や売り上げ向上に結びつくかはわかりません。なんとなく回ってきたブログを見て「よし、この商品を買ってみよう」と思う人はあまりいません。
しかし、潜在的な顧客を増やすことにはつながります。
例えばニキビによく効く薬を開発したとしましょう。あなたがニキビに関するオウンドメディアを運営していて、それがとても信頼できる内容だったとしたら、その読者がニキビに困った時にどこを頼るでしょうか。
あなたに頼るのではないでしょうか。
まとめ
オウンドメディアの意味と、運営する目的がなんとなくわかってもらえたでしょうか。
特に運営する目的は、企業の状態や知名度、何を売っているのかなどによっても変わってくるでしょうし、目的はコレだ!と断定できるものではありません。
上手く活用すれば、確実に自社のブランディングに役立つということは断言できますが、すぐに売り上げにつながったり、利益が上がったりするかと言われると、難しいでしょう。
そこに魅力を感じるか、労力を割くほどではないと感じるかは人それぞれだと思います。
ただ、これから先の時代、発信力とブランド力のある企業は強いのではないでしょうか。