日本時間の5月5日にコアアップデートが実行されました。
そのことは先日当ブログでも記載していますので、そちらをご覧ください。(タイトルには5月6日と書いていますが、弊WEBサイトへの影響が6日だったためです。公的には5日となります)
関連記事:【2020年5月6日】コアアルゴリズムアップデートを受け、今後のSEO対策について
弊社では、大きく分けて3つのWEBサイトを運営しています。
その中の1つが今回大きなマイナス影響を受け、そこから見る、今後のメディア事業の展開を書いていきます。
コンテンツ
Google検索エンジンの大きな変化
Google検索エンジンのアルゴリズム、方向性はここ2,3年で大きな変化を遂げました。
とくに2016年のwelq問題が舵取りのきっかけになったと思われます。
関連記事:welq問題に関する東洋経済の記事
EAT(専門性・権威性・信頼性)の存在と限界
もっとも大きな変化は、重視すべきポイントが「どういった記事なのか」という記事の中身から、「誰が書いたのか」という記事の出どころへ移行したところです。
これを専門性(Expertise)・権威性(Authoritativeness)・信頼性(Trustworthiness)からなる、EATと呼び、この締め付けがアップデートの度にキツくなっている印象があります。
当時EATの考え方は、単に出どころの分からない情報へのマイナス影響と考えられていました。
「運営者情報の記載」「記事執筆者の記載」等々で十分に対処できると考えられていましたが、これらを対策するWEBサイトへの対処の限界からか、ドメイン単位での施策が凄まじいスピードで進んでいます。
結果、ユーザーが何を求めるかは関係なく(あくまで私はそう思う)、誰もが知る大手企業のメディアや広告主による公式サイト、オウンドメディアの記事しか検索結果に現れなくなったのです。
これに関しては、何をもって専門性があり、権威性があり、信頼性があるのか、ここを判断することに限界を感じ、無作為にWEBサイトの選別をすることを諦めたかのように感じています。
矛盾!検索エンジンへの対策をすることで順位が落ちる
検索エンジンへの対策、つまりSEO対策は、Googleやサイト運営者、サイトユーザーの全三者にとって良いモノだと考えます。
例えば、「WEBサイトの表示スピード改善」です。
Googleは、近年サイトの表示スピードを検索結果の判断基準に入れていますが、そのことによりページの表示スピードを意識した方は多いでしょう。
またスマホ表示(モバイル対策)なども顕著な例です。
Google・サイト運営者・ユーザーの、すべてがプラスに働いたと思われます。
このように、SEO対策はGoogleが求める良質なWEBサイト像へ、個々のサイト運営者が近づけることにより、ユーザーにとって良いモノへ変化させていました。
ただEATによる締め付け強化によるコアアプデに関しては、根本的に考え方が違います。
サイト運営者に対して改善を求めないコアアプデは、有無を言わず(相対的に)サイトの評価が下げられます。
またそれらに対する改善の余地はないため、下げられた分を改善するためのSEO対策は、Googleにとって「悪質なハック」に近く、さらに評価を下げざるを得ないのです。
つまりは、SEO対策を行うことにより、サイト順位が落ちていくという矛盾が生じます。
大手企業との協業メディアや広告主の公式オウンドメディア化も例に漏れることはないでしょう。始めは上手くいくと思いますが、後々、同じようにコアアプデにより評価は下がっていくと考えています。
メディア構築の考え方を変えなければならない
じゃあ何をもって、「SEO対策なのか」という話に帰結するのですが、やはり「Google検索エンジンからの脱却」こそがSEO対策の本質だと思います。
つまりGoogleのアルゴリズムは、私たちWEBサイト運営者に対し、「(最低限のこと以外)SEO対策を行うな」と方針を示しているのです。
検索順位以外の価値を確立させる
あなたのWEBサイト(メディア)の価値とは何ですか。
今回のコアアプデによりPVがほぼ0になった場合、それは検索からの流入以外に集客経路がなく、「検索順位以外の価値がなかった」ことになります。
私が運営していたメディア(WEBサイト)の一つはそれに近しいものでした。
現にPV数は半減したので、そういうことでしょう。(価値があれば、検索で上位表示されなくともユーザーは離れない)
この検索順位以外の価値を確立することが、もっともなSEO対策になると考えています。
検索からの流入を前提としない、すでにユーザーがいるサイトを価値あるサイトとみなし、検索順位を付けるということです。
一方的な情報発信から相互的な情報交換へ
ではそこに到るまでに、どういったメディア構築の変化をしなければならないのか、というと、やはり一方的な情報発信からの脱却が必要だと考えています。(別の方法もあるとは思うが...)
一次情報を掴み、1日に大量の記事を投下できる大手企業に勝つには、同じように一方的な情報発信をする土台を避け、ユーザーと相互的な情報交換をするメディアへ制度設計していかなくてはならないのです。
この話はまたどこかで...。
まとめ
Googleは今、そもそもの基盤となる考え方を変化させているのが、事実だと思います。
SEO対策を事業として行う我々としては、その考え方に従事し、ユーザーのためとなるWEBメディアを日々コツコツ構築していくだけです...。