ネットショップを開業するなら、一番に思いつくのは集客力のあるECモールに出店することではないでしょうか。
ECモールというのは、Amazonや楽天市場、Yahoo!ショッピングなどのことで、大手企業が運営するネット販売のプラットフォームです。自社サイトを一から作るとなると時間も手間もかかるのに加え、もともとのブランド力がなければ、集客が難しいという点からも、ECモールへの出店に比べてハードルが高めです。
では、ECモールに出店する際に考えてもらいたいのが、複数のモールに出店するのか、一つに絞って出店するのか、という点です。
今回は、ECモールへの出店を考えておられる方に、それぞれのメリットとデメリットを解説していくので、ぜひ参考にしてください。
本日のお品書き
複数のモールに出店するメリット
まずは複数のモールに出店するメリットを考えてみましょう。
モールによって売れ行きが違う
Amazonであなたの商品が上位に表示されて売れ行きが良くても、楽天市場で同じようにいくとは限りません。
特定のモールで売れ行きがよくても、ほかのモールでは1/3以下しか売れないというケースは少なくありません。
じゃあ、売れているモールだけに集中して、他のモールには出店しなければ良いのではないかと思うかもしれませんが、今月売れたからと言って、来月売れるかはわからないのです。突然上位表示されなくなったり、競合他社のセールで顧客が吸われてしまったりと、ある日突然売り上げが落ちることはネットショップでは起こりうるリスクです。
複数のモールに出店しておくことで、そのリスクを分散できるというのは、多いなメリットです。
それぞれのセール日やキャンペーンが違う
Amazonのプライムデーや、楽天のスーパーセールのように、それぞれのECモールでは、セールだったりキャンペーンを開催したりしています。そして、それらが行われる日はバラバラなことが多いので、複数のモールに出店しておくことで、そうした機会を逃すことなく売り上げを伸ばすことができます。
そのモールしか利用しないユーザーがいる
ユーザーの中にはいくつものモールを利用して、比較する方も多いですが、特定のモールしか使わないという方も一定数存在します。例えば楽天カードや楽天銀行を利用していて、楽天ポイントを貯めたいので楽天市場だけを利用している、という方や、携帯がauでauPAYマーケットばかり利用する、という方です。単純にいくつも比較するのが面倒くさいからとりあえずAmazonしか見ない、という方も少なくありません。
どこか一つだけのモールに出店していると、そのモールを利用しないユーザーの目には商品がうつらないので、そうした機会損失もあります。
複数のモールに出店するデメリット
次に複数のモールに出店するデメリットについてもお話しします。
管理が大変
複数のモールに出店するデメリットは、この一言に尽きます。管理が大変なのです。
例えば商品登録一つにしても、一つのモールにしか出店していなければ一度の作業で済みますが、複数のモールに出店していると、その分の作業が必要になってきます。
こちらの記事で紹介したように、受注管理システムを導入するなどすれば、ある程度の効率化はできますが、やはり一つのモールに出店するのに比べると煩雑であることは否定できません。
また、ECモールに出店してネットショップを運営するには、常にストアの状況を把握しておかなければなりません。同じ商品を販売している他社のセール状況や、どういったワードでどれだけ上位に表示されるか、もし順位が落ちたならどう対応するか、ということを日々していかないと売り上げは伸びません。
そうしたストアの状況の把握も、複数のモールに出店していると、どれも中途半端になってしまって、結局売り上げが伸びないということになってしまいます。
一つのモールに絞るメリット
では一つのモールに絞って出店する場合はどうでしょうか。
集中して戦略を練ることができる
ネットショップは、日本中、世界中に商品を売ることができるとても便利なものですが、自社サイトを立ち上げたり、ECモールに出店すれば自動的に商品が売れていく、というものではありません。同じようにモールに出店しているライバルはたくさんいますし、その中で少しでもユーザーの目に留まるように工夫していかなければいけないのです。
基本的に毎日ストアや商品の状況、競合相手の動向をチェックして、必要であれば対策をとることが必要です。人員に余裕があれば別ですが、多くのストアはギリギリの人員でなんとか対応している状態ではないでしょうか。そんな中でいくつものモールに出店し、戦略を練る余裕がないのであれば、一つに絞った方がトータルの売り上げも伸びる可能性は大いにあります。
作業量が少なくて済む
それから、単純に作業量が少なく済みます。複数のモールに出店するということは作業量が2倍、3倍と増していきます。
業務はネットショップだけとは限りません。実店舗があったり、卸をやりながらネットショップを運営しているストアも少なくありません。あまりにも手を広げすぎて他の業務が滞っては元も子もありませんし、体を壊すという最悪のケースもあります。
自社のリソースと相談して、一つに絞るというのは、決して消極的な選択だとは思いません。
一つのモールに絞るデメリット
最後に一つのモールに絞るデメリットにも触れておきます。
売り上げが突然なくなる可能性がある
ネットショップは水物です。昨日まで売り上げが好調だった商品が、ある日突然売れなくなるということがあります。同じような商品で、より安いものが出品された。競合相手がものすごいセールやポイントを付けて販売促進をしてきた。検索のアルゴリズムが変わって上位表示されなくなった。理由は様々ですが、こうしたことは十分に起こりえます。
そんな時に、一つのモールに絞ってしまっていると、自社の売り上げが突然なくなってしまうので、リスクが大きいといえます。
機会損失が多い
複数のモールに出店するメリットでも言及しましたが、大手ECモールはセールだったりキャンペーンを行います。例えば楽天スーパーセールがあっても、そこに出店していなければ何の意味もありません。
むしろその日は楽天市場にユーザーを取られるので、単純に売り上げが落ちる日になってしまいます。
まとめ
ECモールに出店する際に、複数のモールに出店するのか、一つのモールに絞って出店するのか、ということですが、人員に余裕があるなら複数のモールに出店して損はないと思います。
リスクの分散という点でも、できるだけ多くのユーザーに見てもらうという点でも、複数のモールに出店しておいた方が良いのはまず間違いありません。
ただ、そうすることで、正常なストア運営ができるだけの余裕がないのであれば、一つに絞ってみるというのも選択肢に入れておいた方が良いかもしれませんね。